『真夏のプールデートはエネ管で』   (特命戦隊ゴーバスターズ/リュウジ×ヨーコ)



「リュウさん、来週のお休みはプールデートしよ?」
「え、プールデート……!?」
 ベッドに寝転んだままの恋人が提案したデートプランに、専門書に目を通していたリュウジはそれをバサリと取り落とした。
「うん、新しい水着買ったんだ。可愛いヤツ」
「……えっと、ちょっと待って。プールってどこに行くつもり?」
「なんかね、最近話題になってるリゾート風のプールがあるんだけど、ナイトプールや花火もあるんだって! 一日中楽しめそうじゃない?」
「ヨーコちゃんには悪いけど、却下。行くなら管理局のプールにしよう」
「はぁ? リュウさん本気で言ってるの? それって訓練用のあそこでしょ?」
「そうだよ。案外穴場だと思わない? 貸し切りも出来るし」
「そんなのムードも何もないしぜんぜんつまんない! なんでダメなの?」
「ヨーコちゃんの水着姿、他の男に見せたくないからに決まってる」
「……あのね、他にも女の子いっぱいいるでしょ? 私、胸がないしそんなに見てくる人なんていないって」
「はぁ。そういう所は本当に鈍いよね。自分がどれだけ可愛いのか自覚なさすぎだから」
「な……可愛くなんかないっ」
「可愛いよ。それに綺麗だし。……だから他の男の目に晒したくないんだけど」
 リュウジの手が伸び、ヨーコの首筋に触れて肌を滑り降りる。その指の感覚に目を伏せて、ヨーコはリュウジの腕にそっと触れた。
「リュウさん、けっこう独占欲強いよね」
「こればかりは否定できないな」
「……でも、嫌じゃないよ。だってそれだけ私のこと好きでいてくれてるって事でしょ? もう、しょうがないなぁ。今回はエネ管のプールで我慢してあげる」
 元々リュウジに見せるために新調した水着だ。彼一人に独占してもらえるなら悪くはない。
 ヨーコはリュウジを引き寄せ、頬にキスをして微笑みを浮かべた。