『洗濯物 2』 (特命戦隊ゴーバスターズ/リュウジ×ヨーコ)
フワフワに乾燥した洗濯物。
リュウさんにお願いして一緒に洗ってもらったそれはウサダから返ってきて――そして怒られた。
ウサダは呆れたように下着くらい自分で洗いなよ、と腕で洗濯物を指す。そういえば……と、きちんと畳まれた洗濯物を確認すると、服と服の間に小さく畳まれたショーツがあって、一気に顔が熱くなった。
ウサダにこれからは気を付けると誓ってクローゼットに衣類をしまおうとすると、微かな匂いに手が止まる。
(リュウさんの服の匂いだ)
私がいつも使っている洗剤や柔軟剤とは違う、落ち着いた優しい匂い。
『仕上がりの匂い違っちゃうけどいいの?』
洗濯物をお願いした時にそう言われたけど、なんだか嬉しい。
「一緒の匂いってなんかいいかも」
すうっと服の匂いを吸い込んで、香りを楽しんで。そしてクローゼットにしまうのはやめにしてベッドの上に置く。
ウサダが不思議そうに私を見ていたけれど、興味なしといった感じで部屋を出て行ったのを見届けて、私はベッドに寝転ぶと洗濯物を枕代わりにしながら目を閉じる。
(子どもの頃、眠れない時にリュウさんが添い寝してくれたよね。懐かしいなぁ……。それになんだか幸せな気持ち。少しだけ寝ちゃおう)
優しいリュウさんの匂い。
その匂いに包まれながら、私はゆるゆるとやってきた眠気に体を預けた。