『きらきら星の歌』 (特命戦隊ゴーバスターズ/リュウジ×ヨーコ)
きらきらひかる お空の星よ
まばたきしては みんなを見てる
きらきらひかる お空の星よ
一つのベッドの中、不意にその歌を口ずさんだヨーコにリュウジは口元を緩めた。
「懐かしいね。昔、よくヨーコちゃんに歌ったなぁ」
「うん。私の思い出の子守歌。リュウさんの歌声がすっごく優しくて大好きだったの」
「そっか。けど、あんまり上手くはなかったよね」
「そんなの関係ないよ。リュウさんの声だから安心して眠れたんだよ」
「なら良かった。……そういえば、一番の歌詞しか知らないんだけど、二番とかもあるのかな」
「調べてみよっか。えーっと……」
サイドテーブルのスマートフォンを手繰り寄せ、歌詞を検索したヨーコはなぜか頬を染めて口元を抑える。
どうしたの、とリュウジもスマートフォンを覗き込むと、オリジナル版のフランス語原詞と日本語訳が表示されていて。そこには恋の喜びとその気持ちを母親に伝える女性の心情が綴られていた。
「……え、きらきら星って童謡だったんじゃ」
「だよね。でもなんか、リュウさんが歌ってくれてた歌が恋の歌だったなんて、なんか嬉しい!」
「俺は恥ずかしいんだけど……。だって小さいヨーコちゃんに毎晩のように歌ってたんだよ⁉︎」
「ね、リュウさん。久しぶりに歌って?」
「ちょっとカンベンして、ヨーコちゃん」
「おーねーがーいー!」
「無理だって!」
しばらく押し問答した末、根負けしたリュウジがきらきら星を歌う。
心地良いテナーの声。
ヨーコは彼の隣に寄り添い、その優しい歌声に耳を傾けた。