『星空』 (STAR OCEAN2/レナ&セリーヌ)
「セリーヌさん、何を見てるんですか?」
星を見上げていると、隣に立ったレナに問い掛けられて私は答えた。
「何って、星ですわ」
「確かに綺麗ですよね。私も星を眺めるのって好きです」
私の隣に座り、レナも星空を見上げる。けれど、彼女がその瞳に映す星と私が見る星は少しだけ違っていて、満点の星空を指差した。
「星は鑑賞するだけでなく、様々な事を教えてくれますのよ。自分がいる方角を示してくれますし、おおよその暦も分かる。星に纏わる話も沢山ありますし、星読みを学べば、万物の吉凶も解りますわ」
「……すごいですね! もしかしてセリーヌさんも星読みが出来たりするんですか?」
「少しだけならね」
「わぁっ、素敵です」
目をキラキラと輝かせて笑顔を浮かべるレナは、改めて星空を見上げて一つ一つの星を眺める。
「あの、セリーヌさん」
「なんですの?」
「もし良かったら、私にいろいろと教えてもらえませんか?」
「ええ、構いませんけど、興味があるのかしら」
「はい。だってあの小さな星達に意味があるのだとしたら、数え切れない程の物語があるんですよね。とても素敵です」
そう言って目を細めるレナに微笑みを返す。
「そうですわね、貴女とは長い付き合いになりそうだから、少しずつ教えて差し上げますわ」
「はい!」
美しい星々の大海。
そうして二人で見上げた星空は、果てしなく広がっていた。
オフラインオンリーイベントのパンフレット企画に参加した時のSSです。