『短い恋文』  (スターオーシャン5/ヴィクトル×フィオーレ)



 一日の終わりに端末を立ち上げ、メールボックスを確認する。
 新着メールあり。
 その表記を見てパネルをタッチすると、本文が表示された。

『今日も変わりはなかっただろうか。
 今夜は月が綺麗に見える。
 明日、会えるのを楽しみにしている』

 たった三行のメールだけれど、機械音痴の彼が私に向けて送ってくれたメッセージに頰が緩む。
 三度読み返し、私はタッチパネルを操作した。
 彼の顔を思い浮かべながらメッセージを打ち込み、返信する。
 一日に一度、その日の終わりに交わす短い恋文。
 私は満たされた気持ちでベッドに潜り込み、照明を落とした。